橿原市議会で発生した3つの政治倫理審査案件
今回は令和6年度に橿原市議会で発生した、3つの政治倫理審査案件についてご説明します。
令和6年度、私は副議長の職にあったため、説明責任があると考え、このコラムを作成しています。しかし、私自身には特定の議員さんを名指しで批判しようという考えはないため、コラムでは匿名で、また内容については端的な説明に留めます。
詳細は市のホームページをご参照下さい。>>橿原市ホームページ
同じ内容を動画でも説明しています。
第1事案(A議員)
まずは第1事案からです。第1事案では、A議員が自ら経営する事業に関連して、橿原市に要望を行っていたことが明らかになりました。同時に橿原市と契約する組合の構成員であることや、100条調査委員会を欠席したこと等が問題視されました。
これらの問題について、弁護士が会長を務める政治倫理審査会に判断を求めた結果、複数の項目について、「橿原市政治倫理条例に違反する」との報告書が提出されました。
この報告書を受け、12月、橿原市議会ではA議員について、議員辞職勧告決議案を可決しました。
第2事案(B議員)
続いて第2事案です。第2事案では、B議員が、橿原市から補助金を受けている団体の長を務め、その団体から報酬を得ていたことが明らかになりました。
この問題について、政治倫理審査会に判断を求めた結果、「橿原市政治倫理条例に違反する」との報告書が提出されました。
この報告書を受け、12月、橿原市議会ではB議員について、議員辞職勧告決議案を可決しました。
第3事案(C議長)
最後に第3事案です。先にご説明した第2事案について、政治倫理審査会に判断を求める前であるにもかかわらず、C議長からB議員に「受け取った報酬を返還するよう」求めたことが問題視されました。
この事についても「橿原市政治倫理条例に違反する」との報告書が提出されました。
この報告書を受け、12月、C議長は自ら議長職を辞任しました。
以上が令和6年度に橿原市議会で発生した3つの政治倫理審査案件です。最後までお読み頂き誠にありがとうございました。
【この記事の執筆者】
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◆プロフィール
奈良県橿原市 1975年生まれ
奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆奈良県橿原市議会議員/井ノ上剛(いのうえごう)公式サイト
◆介護職員実務者研修修了
◆社会保険労務士、行政書士
(執筆の内容は投稿日時点の法制度に基づいています。ご留意ください。)
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