どうなる?JR畝傍駅と駅周辺の活性化
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JR畝傍駅舎を巡るこれまでの経緯
橿原市の中央に位置するJR畝傍駅は、昭和15年、紀元2600年記念事業の一環として建築された歴史ある駅です。
天皇陛下や皇族の方々が、初代神武天皇陵を訪問される際にも利用され、駅の一角にはご休憩所にあたる「貴賓室」が設けられています。駅舎全体が重厚な社寺風木造建築物であり、市を象徴する存在となっています。
平成29年、JR西日本で駅舎の老朽化に伴う建て替え工事の検討が進む中、「駅舎を橿原市に無償譲渡し、維持管理を委ねる案」が示されました。市内には駅舎の保存を求める声も多かったため、橿原市では民間事業者のノウハウを取り入れた駅舎活用を前提として、様々な検討を行いました。しかし、維持管理に多額の費用が掛かるため、令和3年に無償譲渡の受託を一度は断念したという経緯があります。
令和5年、新型コロナウイルスの位置づけが5類に移行し、経済活動が回復傾向にある中、複数の民間事業者から橿原市に対して事業提案がありました。このような紆余曲折を経て、令和6年、JR西日本と橿原市の間で「駅舎活用について再度協議する」旨が合意されました。
令和6年8月以降の動き
令和6年8月、JR畝傍駅舎の活用について再度民間事業者の募集を行ったところ、11月の期限までに7社から提案がありました。11月25日、26日にヒアリングを実施し、審査の結果、12月に上位2社の交渉権者を決定しました。
最優秀提案者は株式会社STUDIO_Cさん、次点提案者はヒロタ建設株式会社さんです。
審査のポイントは4点あり、活用事業案・事業計画・まちづくりへの寄与・地域との連携です。提案者からは宿泊施設、カフェ・レストラン、新規事業者育成施設、地域交流拠点施設などを含む、様々な提案がなされています。
今後、令和7年8月までに事業内容を決定の上、令和8年4月に工事着手、令和10年の事業スタートを目指します。事業化により、JR畝傍駅周辺が歴史と賑わいを兼ね備えた、風格ある区域に発展することを期待します。
(情報は令和6年12月9日時点のものです)
【この記事の執筆者】
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◆プロフィール
奈良県橿原市 1975年生まれ
奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆奈良県橿原市議会議員/井ノ上剛(いのうえごう)公式サイト
◆介護職員実務者研修修了
◆社会保険労務士、行政書士
(執筆の内容は投稿日時点の法制度に基づいています。ご留意ください。)
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